2022年3月3日(木)に「情報処理学会 第84回全国大会」にて論文発表を行いましたのでご報告いたします。
概要
情報処理学会が開催する全国大会では、最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われています。約1,200件の一般セッションに加えて、招待講演やパネル討論などのイベントも合わせて開催されています。
日本AIコンサルティング 代表 香月章宏は、「高校生のタイピングスピード向上を目指した指導方法について」と題し、タイピングにおけるキータイプのログを分析したラーニングマネジメントシステムについてセッションを行いました。
大会について
日時:3月3日(木) 9:30〜11:30
場所:一般セッション[1G会場]
情報教育(1) 座長 加藤 直樹(東京学芸大)
「高校生のタイピングスピード向上を目指した指導方法について」
○香月章宏(日本AIコンサルティング)
情報処理学会についての詳細は下記リンクをご覧ください。
情報処理学会第84回全国大会ホーム (ipsj.or.jp)
訂正とお詫び
今回の論文に一部誤りがありましたので訂正致します。
訂正箇所_タイピング技術向上に貢献する指導システムの提案_202203
論文と講演内容
「キーボードリテラシーは情報リテラシーの重要な構成要素である」と言われる中、高校生のタイピング指導に関しての課題を解決する仕組みとして当社のAKTを用いた分析と指導方法の開発について発表しました。
論文 :タイピング技術向上に貢献する指導システムの提案
講演資料:論文発表講演資料_84回情報処理学会全国大会
①タイピングの重要性
(論文一部抜粋)
大学入学共通テストに「情報」が加わることや情報化社会の進展から情報の重要性が高まってきている.そういった中で吉長らは「キーボードリテラシーは情報リテラシーの重要な構成要素である」ことや「思考内容に集中できる」ことを挙げ,キー操作(タイピング)の重要性を説いている.[1]
➁タイピング指導の課題
(論文一部抜粋)
高校生のタイピング指導に関して次の「4つの課題」があるとしている[2].①検定試験に合わせた採点コストが高い,②練習履歴や学習状況の把握が困難,③キー操作の指導コストが高い,④大人数を一人の教師が管理できないという4つである.本実験では,当社のシステムを用いて,これらの課題のうち②~④の解決を試みた.
③タイピングの指導方法
(論文一部抜粋)
タイピングの指導には,ローマ字の理解,配置の記憶,適切な運指,ブラインドタッチ,キーボードリテラシーの重要性解説,連文節変換の活用などがある[3].ここで,連文節とは,単なる文節ではなく,2つ以上の文節から構成される意味をもつ単位を指す.今回の実験では,この連文節変換が推奨される変換方法であると考える.[4]
今回利用したシステムは,当社のAKTというシステムである.AKTはPC操作ログを自動取得しサーバに送信する仕組みで,企業の人事評価や人員配置といった人的資源管理での活用と,業務改革や自動化といった業務管理で使われている.本実験はAKTをLMSとして応用したものである.
④システムでの自動把握が可能
⑤適度な連文節変換はタイピングスピード(6%~10%UP)に影響を与える
⑥まとめ
論文を発表する背景と目的
私たちは生産性や効率化が要求される中で、誰もが活躍できる社会をテクノロジーとマネジメントの力で実現したいと考えています。
近年、企業の「DX」化が注目され、あらゆる企業がデータやAIを活用して効率化や生産性の向上を目指してDXに取り組んでいます。
当社も「働き方改革」の支援を行っていますが、教育現場におけるIT化も同様、改革の余地はあると考えています。
当社は教育分野においても従事しており大阪の専門学校様にて機械学習の講師事業を行っています。
ただ授業を行うだけではなく「アダプティブラーニング」の実現を目指し、教材をクラウドで管理し、当社の人工知能プロダクト「AKTLMS(アクトラーニングマネジメントシステム)」にて学習ログやタスク名から、習熟度や授業に対する理解度を把握し、教師や学生への学習支援について取り組んでいます。
当社は社会で求められる人材と教育現場での学習の架け橋となり、未来を担う若者が「生き方の選択ができ、社会との繋がりをもつこと」への実現を目指します。
日本AIコンサルティングについて
日本AIコンサルティングは人工知能を使用したWEBサービスの開発や業務ログや財務データの分析を行い、企業の課題を解決するコンサルティング会社です。
大手企業様への業務改善・予算計画策定から実行支援、データ分析によるマーケティング企画立案、自然言語処理と機械学習を使用した自社プロダクト開発、AI、BIなどを用いた社内データ利活用支援など、当社の事業は多岐にわたります。また、自社プロダクト「AKT」は特許取得済みであり、複数の企業様へ導入・活用支援を行っています。
他にも大手スポーツメーカー企業様と心拍センサを使用したストレス解析や、電子ペンツール開発メーカー様と電子ペンツールの入力分析による理解度計測の実施、また画像認識技術を活用した納品製品の精度測定など様々なプロジェクトに関わってきました。
日本AIコンサルティング株式会社の詳細はhttps://j-aic.com/をご覧ください。